クマ取りの後遺症とは?後遺症のリスクを下げるためにはクリニック選びが大切
記事監修医師プロフィール
アリエル美容クリニック郡山院 院長
安齋誠基
- 岐阜大学医学部医学科 卒業
- 上都賀総合病院
- 大手美容クリニック 院長
「クマ取りで目に後遺症が残ることってあるの?」
「クマ取りの後遺症が怖い…」
目のクマやたるみを取り除くことのできるクマ取り(下眼瞼脱脂)。
下眼瞼脱脂では、下まぶたの裏側もしくは下まぶたの皮膚を切開することで、クマやたるみの原因となっている脂肪を取り除いていきます。
そんなクマ取りの後遺症について不安に思われている方もいるのではないでしょうか。
クマ取りで起こりうる後遺症は以下の5つです。
- 結膜浮腫
- 下眼瞼外反症
- 視神経症
- 角膜びらん
- 涙小管損傷
- 眼窩内炎症性腫瘤
この記事では、これらクマ取りで起こりうる可能性のある後遺症について詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
クマ取り手術の概要
クマ取りとは一般的に下眼瞼脱脂のことで、下まぶたの裏側もしくは下まぶたの皮膚を切開することで、クマやたるみの原因となっている脂肪を取り除いていきます。
目の下のクマは、見た目年齢に大きく影響します。
クマ取りをおこなうことで、見た目の印象を若々しく明るくすることが可能です。
切開して脂肪を取り除くため、ダウンタイム中に腫れや内出血が生じます。
ダウンタイムの期間はおよそ1〜2週間です。
クマ取りの種類と手術方法
クマ取り手術には、経結膜脱脂法や皮膚切除法などがあります。
脂肪が原因のクマには経結膜脱脂法、皮膚のたるみが原因の場合には皮膚切除法が適用されます。各手術方法にはメリットとデメリットがあるため、医師と相談して最適な方法を選ぶことが大切です。
クマ取りの効果と期待される結果
クマ取り手術は、目元の若返りに効果的です。脂肪やたるみを改善することで、顔全体が明るく見えるようになります。
ただし、効果には個人差があるため、事前に医師と十分に話し合うことが重要です。
クマ取り手術の適応と禁忌
クマ取り手術は、全員に適しているわけではありません。健康状態や既往症により、手術が適さない場合もあります。
事前の健康チェックで適応かどうかを判断し、リスクを理解した上で手術を受けることが重要です。
クマ取り手術の主な後遺症とリスク
クマ取り手術は、全員に適しているわけではありません。健康状態や既往症により、手術が適さない場合もあります。事前の健康チェックで適応かどうかを判断し、リスクを理解した上で手術を受けることが重要です。
クマ取りで生じる可能性のある後遺症は以下の5つです。
- 結膜浮腫
- 下眼瞼外反症
- 視神経症
- 角膜びらん
- 涙小管損傷
- 眼窩内炎症性腫瘤
- 感染症
- 血腫
- 脂肪の取り残しや取りすぎ
- 左右差
- 小じわの増加
それぞれ詳しくみていきましょう。
結膜浮腫
結膜浮腫とは、結膜(白目の部分)に水分が溜まり浮腫んでいる状態のことを指します。
結膜とは眼球からまぶたにかけて覆われている薄い膜のことです。
異物や細菌が目の内部に入るのを防いだり、涙の層を安定させたりといった役割を担っています。
クマ取りの施術では、切開の際に切れた結果を高周波などで止血します。
そのため、施術後一時的に血流が悪くなるのです。
まぶたの血管は結膜ともつながっているため、結果結膜浮腫が生じやすくなります。
結膜浮腫は発生頻度が高い後遺症ですが、多くの場合時間の経過とともに改善していくため心配の必要はありません。
クリニックによっては結膜浮腫の改善促進のために、炎症止めの点眼薬が処方されることもあります。
下眼瞼外反症
下眼瞼外反症とは、まぶたが外側にめくれ結膜が露出している状態を指します。
目を閉じにくくなるため、眼球が乾燥しやすく、角膜が傷つく原因となるのです。
また、結膜が露出してみえることで、見た目上でも問題が生じてきます。
経結膜脱脂法や脂肪注入・裏ハムラ法ではまず起こりえませんが、クマ取りの施術の中でも皮膚切開を伴う、ハムラ法では下眼瞼外反症が生じる可能性があります。
万が一、クマ取りの施術後に下眼瞼外反症になってしまった場合、手術が必要になります。
視神経症
視神経症とは、眼球で集められたものの形や光の情報を脳に伝える働きを持っている視神経が炎症を起こすことを指します。
具体的な症状は以下の通りです。
- 突然目が見えにくくなる
- 視野の中心に暗くて見えにくい部分ができる
- 目が痛む
- 頭痛
- 目の圧迫感
クマ取りの手術をした際に、目の中で血が溜まり血腫が生じる可能性があります。
この血腫が視神経を圧迫することで視神経症を発症することがあるのです。
血腫による視神経症を発症した場合、血腫を取り除くための手術が必要になります。
角膜びらん
角膜びらんとは、角膜がただれているまたは欠損している状態のことを指します。
角膜とは黒目に当たる部分で、厚さ5㎜ほどの透明な組織です。
表面から上皮、実質、内皮の三層に分けられ、角膜びらんでは「実質」が表面に現れてしまっている状態になります。
代表的な症状は以下の通りです。
- 目の痛み
- 充血
- ゴロゴロとした違和感
クマ取りの施術で、使用した糸などによって角膜が傷つけられることで、この角膜びらんが生じることがあります。
角膜びらんになった場合、原因となっている糸を取り除く必要がありますが、殆どの場合、時間とともに改善します。
涙小管損傷
涙小管損傷とは、涙道の中に存在する涙小管が損傷した状態のことを指します。
涙小管損傷になると、たまった涙を鼻腔に排出することができなくなってしまいます。
行き場のなくなった涙は目から頬へと流れるようになるのです。
症状が重篤な場合、常に涙を流した状態で日常生活を送らなければならないようになります。
涙小管損傷は明らかに手術の失敗です。
涙小管損傷を起こしてしまった場合、損傷した部位をつなぎ合わせる手術が必要となります。
涙小管損傷は時間の経過とともに手術で治すことすら難しくなるため、早急な対応が必要となります。
眼窩内炎症性腫瘤
眼窩内炎症性腫瘤とは、まぶたの中にしこりができることを指します。
クマ取りの施術後に、傷を治す力が過剰に働くことでしこりが発生するとされているのです。
眼窩内炎症性腫瘤を発症した場合は、基本的に経過観察で様子を見ますが、しこりが長期間できる場合には、手術で除去することもあります。
感染症
術後の感染症リスクは低いものの、完全には防げません。感染症を予防するために、術後のケアを徹底し、医師の指示に従うことが求められます。クリニックの衛生管理も選ぶ際の重要なポイントです。
血腫
手術後、血腫が発生する可能性がありますが、適切なケアで防げます。術後の安静や冷却が効果的で、過度な運動は避けるべきです。血腫が生じた場合は医師に相談して適切に対処しましょう。
脂肪の取り残しや取りすぎ
クマ取り手術では、脂肪の取り残しや取りすぎが問題となることがあります。医師の技術力が重要で、術前のカウンセリングで希望を明確に伝えることがリスクを減らす鍵です。
左右差
手術後に左右差が生じることがありますが、術前の十分なカウンセリングで防ぐことが可能です。仕上がりに不満がある場合は、追加の調整手術が検討されます。
小じわの増加
クマ取り手術後に小じわが増えることがあります。術後の保湿ケアや紫外線対策が、シワの増加を防ぐポイントとなります。気になる場合は医師に相談し、適切なケアを受けることが大切です。
後遺症とリスクの予防法
クマ取りでの後遺症を減らすためには紹介する項目にに注意していく必要があります。
それぞれ詳しくみていきましょう。
経験豊富な医師の選択
クマ取り(下眼瞼脱脂)は、ただ単に下まぶたの脂肪を取り除けばいいわけではありません。
取り除く脂肪を的確に判断し、取り除いていく必要があるのです。
特に目には大切な組織がたくさん集まっているため、少しでも施術部位がずれると後遺症が残ってしまう可能性があります。
医師の技量の差も後遺症のリスクを高めてしまう原因の1つです。
クマ取りの知識・経験の豊富な医師のもとで施術を受けることは、後遺症のリスクを回避するためには重要なポイントです。
適切な手術方法の選択
どうしてもクマ取り(下眼瞼脱脂)の後遺症に不安があるという方は、切らないクマ取りを選択することも1つの方法です。
切らずにクマを改善させる美容医療には、ヒアルロン酸注射やボトックス注射があります。
これらは、薬液をクマの部分に注射で注入するだけなので気軽に受けることができるでしょう。
ダウンタイムも軽い傾向にありますが、従来のクマ取り(下眼瞼脱脂)と比較して効果に乏しい場合もあるため注意が必要です。
術前の詳細な検査と評価
手術の成功には、術前の詳細な検査と評価が不可欠です。健康状態やアレルギーの有無を確認し、最適な治療計画を立てることでリスクを減らせます。
術前の生活習慣改善
手術の成功と回復を促すためには、術前の生活習慣改善が重要です。バランスの取れた食事や十分な睡眠が推奨され、喫煙や飲酒は控えることが望ましいです。
術前の説明と同意の重要性
手術を受ける前には、十分な説明と同意が必要です。手術内容やリスク、術後のケアについて理解を深めることで、安心して治療を進める事ができます。
後遺症が発生した場合の対処法
クマ取り手術後に後遺症が発生するリスクは完全には排除できませんが、適切な対処法を知っておくことで、安心して手術を受けることができます。
結膜浮腫への対応
結膜浮腫は、手術後に目の下が腫れる症状で、冷却や抗炎症剤の使用が効果的です。
強くこすらず、安静にすることが回復を早めます。 長引く場合は医師に相談しましょう。
下眼瞼外反症の修正手術
下眼瞼外反症は、まぶたが外側に反転する後遺症です。 修正手術で皮膚や筋肉を再配置し、元の状態に戻します。 信頼できる医師と相談し、正確な情報を得ることが重要です。
涙小管損傷の治療
涙小管損傷は、涙が溢れやすくなる症状を引き起こします。 修復手術と術後のケアが重要で、医師の慎重な操作が求められます。
その他の合併症への対応
感染症や血腫、左右差などは、術後のケアや医師の技術によって予防できます。 発生した場合には迅速な対応が必要です。 感染症は抗生物質、血腫は圧迫や冷却で対処します。
長期的なフォローアップの重要性
定期的な診察で異常を早期発見し、必要な対処を講じることが大切です。 生活習慣やケアの方法についても医師の指導を仰ぎましょう。
クマ取り手術の流れと注意点
クマ取り手術を成功させるためには、手術の流れと注意点を理解することが重要です。
術前カウンセリング
術前カウンセリングで手術の内容やリスク、期待される結果を理解することが求められます。 患者の目元の状態や希望を医師に伝え、最適な手術方法を選びましょう。
手術当日の流れ
手術当日はリラックスし、局所麻酔を使用して痛みを感じることはほとんどありません。 手術時間は30分から1時間程度で、術後は短期間の休息が推奨されます。
術後のケアと経過観察
術後のケアは冷却や目元の保護、安静を保つことが重要です。 定期的に医師の診察を受けることで、良好な結果を得られます。
術後の生活上の注意点
目元をこすらない、激しい運動を避ける、紫外線対策を行うことが必要です。 サングラスや帽子で目元を保護し、適切なケアを続けましょう。
クリニック選びのポイント
クマ取り手術を検討する際、クリニックの選び方は結果に大きく影響します。 経験豊富な医師や信頼できる設備が整っているクリニックを選ぶことで、リスクを最小限に抑えることが可能です。
医師の経験と技術
医師の経験は手術結果に直結します。 複数の手術方法に精通した医師を選ぶことで、リスクを低減しつつ、個々のニーズに合った施術が受けられます。
施設の設備と安全性
クリニックの設備や安全性も重要です。 高度な医療機器や清潔な環境が整った場所を選ぶことで、感染症などのリスクを減らせます。
アフターケアの充実度
術後の経過観察やトラブルへの対応がしっかりしているクリニックを選ぶことも、満足度を高めるポイントです。 事前にアフターケアの内容を確認しておくと安心です。
患者の声や実績の確認
実際に施術を受けた患者の声やクリニックの実績を確認することで、信頼性を確認する手助けになります。 レビューや口コミを参考に、慎重にクリニックを選びましょう。
クマ取りをお考えならアリエル美容クリニック郡山院にお任せください
この記事では、クマ取り(下眼瞼脱脂)の後遺症について詳しく紹介してきました。
クマ取りでの後遺症を回避するためには、クマ取りに関する知識と経験の豊富な医師のもとで施術を受けることが大切です。
それでもリスクが心配な場合には、切らないクマ取りを選択するのも一つの方法です。
アリエル美容クリニック郡山院では、クマ取りに対する知識・経験の豊富な医師が皆様の施術をおこなっております。
相談だけでも承っておりますので、気軽にお問い合わせください。
まとめ
クマ取りをする場合はリスクや予防などをしっかり確認して受けるようにしましょう。
施術を受ける事によって、明るい未来が待っている可能性は高いのであなたの理想的な見た目を手に入れるためにもしっかりとクリニックでカウンセリングを受けてクマ取りを行いましょう。